精神科ナースの本気メモ

読むだけでスキルアップできるステキなメモ帳

まだ夜勤で消耗してるの?

 

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看護師が高収入と言われる一つの理由として、夜勤手当という手当の存在は軽視できない。

私の勤務先を例に出すと、一回夜勤をすると、約12000円の手当が支給されるシステムになっている。

地方の看護師不足の状態は悲惨なもので、大抵の職員は月に6~8回の夜勤をこなしている者が多い。

 

 

看護師は決して高収入とはいえない

 前述の通り、看護師は夜勤をしなければ高収入とは言えない。(以下、夜勤をしていない看護師のことを非夜勤看護師と表現する。)

 看護師は、学歴的には最低でも専門士以上になるにも関わらず、非夜勤看護師の月収はというと、高卒新人公務員と同程度かそれ以下になる場合が多い。その為、晴れて看護師となり病院で働き始めるわけだが、最初のうちは経験が無い為、非夜勤看護師から始まる。その月に給与の手取りは20万円に満たない者が多く、絶望感を感じる。夜勤を開始すると、手取りは大幅に上がる為、夜勤に入るのが当たり前になってしまう。”自分の生活リズムが乱れる””自分の時間(寿命)”が強制的に消耗させられていると考える者は非常に少ない。絶妙に高く見える賃金の為に働いてしまう。何の生産性もないまま働き続けた代償の大きさに気付くことさえも出来ない。

 

 

 

 

看護師の夜勤による健康被害について。

 日本人の平均寿命は約80歳であるのに対し、看護師の平均寿命は64歳であると発表されている。これには、様々な要素が絡んでいるが、短命となる最も大きな要素は夜勤を導入した不規則勤務による慢性的な不規則な生活による影響があることは間違いない。

 

 

300回以上の夜勤を経験して感じること。

 私は看護師の免許を取得してから、300回を超える夜勤を経験してきた。二交代制である為、夜勤は所謂”完徹”状態である。夜勤は大抵、夕方4時頃から仕事を開始し、翌日の10時位まで職場に拘束されてしまう。つまり、18時間もの間職場に拘束されることになる。通勤時間を考えればさらに長い時間になる上、夜勤を終えた日(いわゆる明け)、は眠気と吐き気を伴うひどい倦怠感で自宅で寝るほかになく、何の生産性もない時間を過ごさざるを得ない。つまり、ほぼ24時間の全てを職場に提供することになる。その手当はたったの1万2千円である。これを時間給に直せば、たったの500円/時ということになる。これは果たして専門職として妥当な賃金であると考えられるだろうか。私は300回以上の夜勤を経験していて言うのもなんだが、夜勤を終える度に屈辱感すら覚える。

 

 

まだその病院で看護師すんの?

 看護師として仕事をしていれば、一度は他の病院に移りたくなる。または看護師自体を辞めてしまいたくなる。ただ、辞めるにも膨大なエネルギーが必要だし、転職もなかなか勇気が出ない。学校を卒業して、何となく、たまたま入職した病院で、不満を抱えながら半世紀近く仕事をしてしまう者も多い。間違っているとは言わないが、非常に勿体ないことだ。

 例えば夜勤を辞めてしまえば、自分の時間が増えることは上述した通りだ。減ってしまった収入を別の方法で得ることも出来る。(努力が必要なことは言うまでもないが。)病院を変えれば、もっと自分のライフスタイルに合った働き方が出来ることは意外とよくあることであるということを知って欲しい。

 というわけで、私(妻子持ち)は夜勤辞めます。